EDITOR'S NOTE — 編集ノート #3

PCが高くなった今こそ、「必要なスペック」を考えたい。 ── 用途から逆算する、AI時代のPC選び

公開: 2026.09.09 | 更新: 2026.09.09広告・PR

PC価格の変動が大きくなる今、高性能なPCを買えば正解とは限りません。生成AI、動画編集、3DCG、TouchDesignerなど、やりたいことから必要なGPU・VRAM・メモリ・ストレージを逆算するPC選びを考えます。

PCが高くなった今こそ、「必要なスペック」を考えたい。── 用途から逆算する、AI時代のPC選び
画像はイメージです。

CORE SPECでは、毎週「いま買うなら、どのPCがよいか」をウォッチしています。

ランキングを更新し、各メーカーの構成や価格を確認しながら、AI開発、動画編集、3DCG、TouchDesigner、ゲームなど、用途ごとにおすすめできるPCを見ています。

その中で最近、特に感じることがあります。

PCの価格が、かなり速いスピードで動くようになった。

先週までおすすめできたモデルが、翌週には価格が変わっている。
上位構成などでは、構成によって一週間で数十万円単位の値上がりが起きているケースさえあります。

もちろん、セールによって逆に安くなることもあります。
ただ少なくとも、PCは以前以上に「いつ見ても、だいたい同じ値段で買える商品」ではなくなってきました。

だからこそ、これからPCを選ぶうえで重要になるのは、

一番性能の高いPCを買うことではなく、自分がやりたいことに必要なスペックを知ること。

だと考えています。

高性能であればあるほど良い、とは限らない

予算に余裕があるなら、できるだけ性能の高いPCを買っておけば安心。
これは、一見すると合理的です。

実際、PC性能には余裕があった方がよい場面もあります。
しかし、PCの価格帯が上がってくるほど、この考え方だけでは選びにくくなります。

たとえば、生成AIをローカルで動かしたいのであれば、GPUの単純な速さだけでなく、VRAM容量が重要になります。
動画編集であれば、GPUだけではなく、メモリ容量やストレージ速度も作業体験に大きく影響します。
3DCGでは、レンダリング方式や使用するソフトによって、CPUとGPUの重要度が変わります。
TouchDesignerのようなリアルタイムグラフィックスでは、解像度、映像出力数、使用するエフェクトによって必要なGPU性能が大きく変わります。
ゲームであれば、遊びたい解像度やフレームレートによって必要な性能は違います。

つまり、

「ハイスペックPC」という一つの正解が存在するわけではありません。
やりたいことによって、必要なスペックは変わります。

価格が上がるほど、「使わない性能」のコストも大きくなる

PCが比較的安価であれば、多少オーバースペックでも大きな問題にはなりません。
しかし、上位GPUを搭載したPCになると、スペックを一段上げるだけで価格差が大きくなることがあります。

そのとき重要になるのが、

その追加費用によって、自分の作業は本当に快適になるのか。

という視点です。

RTX 5090が必要な人もいます。
一方で、RTX 5070やRTX 5080で十分な人もいます。

ローカルLLMのようにVRAM容量そのものができることを左右する用途では、上位GPUへの投資に明確な意味があります。
しかし、用途によっては、その予算をメモリ、SSD、モニター、バックアップ環境、あるいは身体環境・学習環境に使った方が、制作環境全体として快適になるかもしれません。

性能を上げること自体が目的なのではありません。

やりたいことを、できるだけストレスなく実現するために性能を選ぶ。

順番は、こちらだと思います。

「何を買うか」の前に、「何をしたいか」を決める

PC選びでは、つい製品から考え始めてしまいます。

RTX 5090搭載PCが欲しい。
最新CPUが欲しい。
メモリ128GBにしたい。

もちろん、そこから選び始めても構いません。
ただ、価格変動が大きくなっている今は、一度その前に戻って、

このPCで、自分は何をしたいのか。

を考えてみる価値があります。

  • 生成AIをクラウド中心で使うのか、ローカルでも動かしたいのか。
  • 動画編集は4Kなのか、8Kなのか。
  • Blenderを使うのか、Unreal Engineを使うのか。
  • TouchDesignerでフルHDを出すのか、4K以上の映像を複数出力するのか。
  • 持ち運びたいのか、デスクトップで最大性能を狙うのか。

ここまで決まると、必要なスペックはかなり絞れます。

そして必要なスペックが分かれば、

「今の価格なら買う」
「少し待つ」
「このモデルではなく、一つ下のGPUにする」

といった判断もしやすくなります。

CORE SPECが考える「スペック」とは

CORE SPECという名前ですが、私たちは単純にスペックの数字が大きい製品をおすすめしたいわけではありません。

むしろ考えたいのは、

その人がやりたいことに対して、どのスペックが適しているのか。

ということです。

AI時代になり、PCに求められる性能はさらに複雑になりました。
GPU性能だけを見ればよいわけではありません。

VRAM、メモリ、CPU、SSD、電源、冷却、拡張性。
ノートPCであれば、重量や消費電力、外部ディスプレイ環境まで含めて考える必要があります。

だからCORE SPECでは、単純な性能ランキングだけではなく、

  • 「何をしたいのか」
  • 「どこまでの性能が必要なのか」
  • 「どこからがオーバースペックなのか」

という判断軸をできるだけ整理していきたいと考えています。

高性能であることと、最適であることは違う

PC価格が動いていると、「もっと上がる前に買った方がいいのではないか」と焦ることもあります。
実際、価格はPCを買うタイミングを決める重要な要素です。

ただ、価格だけを見て急いで買う前に、もう一つ確認したいことがあります。

そのスペックは、本当に自分に必要なのか。

必要な性能が分かっていれば、価格が動いても判断できます。
逆に、必要な性能が分からないまま市場価格だけを追いかけると、いつまでも「買い時」が分からなくなります。

PCの価格が高くなった今だからこそ、スペックを考える意味は以前より大きくなったように思います。

高性能であることと、自分にとって最適であることは、同じではない。

CORE SPECではこれからも、価格と性能の両方を追いながら、
「何を買うべきか」だけではなく、「なぜ、それを選ぶのか」 を考えるための情報を届けていきます。

この記事をシェアする

𝕏 Xでシェア f Share LINE