AIではなく、その先で何をつくるかでPCを考える
バイブコーディングにおけるPC選びで重要なのは、AIを動かすためにどこまで高性能なPCが必要かだけを見ることではありません。
Claude CodeやCodexなど、AIによるコード生成をクラウド側で行うのであれば、その処理のためだけに高性能GPUを用意する必要性は高くありません。
一方で、手元のPCではブラウザ、IDE、ターミナル、Docker、ローカルサーバーなどが同時に動きます。
さらに、AIを使ってサービスを作り始めると、その先で画像を整える、UIを確認する、動画を編集する、3DCGを扱うといった工程まで広がることがあります。
つまり、バイブコーダーのPC選びでは、
「AIが何を処理するか」ではなく、「AIにコードを書かせたあと、自分がどこまで作るのか」
を見ることが重要です。
想定ペルソナ:バイブコーダー・AIアプリ制作者
Claude Code、Codex、CursorなどのAIコーディング環境を使い、Webサービスやアプリ、業務ツール、プロトタイプなどを作る人。コードを書くことだけで完結する人から、FigmaやAdobe製品を使ってデザインまで行う人、映像や3DCGまで制作工程を広げる人まで、必要なPC性能はワークフローによって変わります。
あなたはどのタイプ?
TYPE 1|AIコーディング・プロトタイプ中心
主な制作:Claude Code / Codex / Cursor / Browser / IDE
構成目安:24〜32GB RAM / 1TB SSD以上。GPUは優先度低。
AIによるコード生成をクラウド側へ任せ、ブラウザやIDEを中心にサービス開発を行うタイプです。この使い方では、高性能GPUよりも、複数のアプリやブラウザタブを同時に開けるメモリ容量、開発環境を快適に動かすCPU、そしてノートPCなら携帯性やバッテリーの方が重要になります。
TYPE 2|AIコーディング+デザイン・Adobe
主な制作:AIコーディング / Docker / Figma / Photoshop / Illustrator
構成目安:24〜32GB RAM / 1TB SSD以上。WindowsならRTX 5060級も候補。
AIでサービスを実装するだけでなく、自分で画像を加工したり、UIを整えたり、Adobe製品まで使うタイプです。この領域から、PCは単なる「AIコーディング端末」ではなくなります。AIそのものの処理にはGPUを使わなくても、人間側に残るデザインや画像処理ではローカルPCの性能が効いてきます。数年間使う主力PCとして考えるなら、最低限動く構成よりも、制作工程が少し広がっても余裕のある構成を選ぶ方が使いやすくなります。
TYPE 3|サービス開発+映像・3DCGまで横断
主な制作:AIコーディング / Premiere Pro / After Effects / Blender / 3DCG
構成目安:RTX 5060〜5070級 / 32〜64GB RAM / 1〜2TB SSD以上。
AIで作ったサービスに映像を組み込む、3DCGを扱う、プロモーション動画まで自分で制作するといったクロスワークを行うタイプです。ここでは、高性能GPUを「AIにコードを書かせるため」に使うわけではありません。Premiere Pro、After Effects、Blenderなど、AIの外側に残る制作工程を処理するためにGPUが必要になると考える方が適切です。
3タイプ比較表
| クリエイタータイプ | 主な制作 | GPU優先度 | RAM | ストレージ |
|---|---|---|---|---|
| TYPE 1 AIコーディング中心 |
Claude Code、Codex、Cursor、IDE | 低 | 24〜32GB | 1TB〜 |
| TYPE 2 コーディング+デザイン |
Docker、Figma、Adobe | 中 | 24〜32GB | 1TB〜 |
| TYPE 3 クロスワーク |
映像、3DCG、Adobe、AIコーディング | 高 | 32〜64GB | 1〜2TB〜 |
バイブコーディングでは、GPUよりメモリが効きやすい
AIコーディングでは、コード生成そのものをクラウド側へ任せることができます。
しかし、ローカルPCではブラウザ、IDE、Docker、ターミナル、ローカルサーバーなど、複数のプロセスを同時に動かすことになります。
そのため、バイブコーディングだけを考えるなら、高性能GPUよりもメモリ容量の方が日常的な快適さに影響しやすいと考えられます。
16GBでもAIコーディング自体は可能です。
ただし、ブラウザの大量タブ、IDE、Docker、Figma、Adobe製品などを同時に使うことを考えると、これから数年間使う主力PCでは24GBまたは32GBを基準に考えた方が余裕があります。
CPUは「AI」ではなく開発環境を動かす
クラウドAI中心のバイブコーディングでは、AIモデルそのものの推論速度をローカルCPUで競う必要はありません。
一方で、Docker、ビルド、ローカルサーバー、複数の開発ツールなど、人間側の作業にはCPU性能が使われます。
そのため、GPUだけを見てPCを選ぶのではなく、CPU・メモリ・SSDまで含めたバランスを見ることが重要です。
ストレージは「コードの量」だけで考えない
コードそのものは、それほど大きな容量を必要としません。
しかし、サービス開発を続けていると、Dockerイメージ、開発環境、画像素材、Adobeデータ、動画、3DCGデータなどが蓄積していきます。
AIコーディングだけなら512GBでも使えますが、制作まで含めた主力PCとして考えるなら、1TB以上を基準にした方が扱いやすくなります。
GPUが必要になるのは、コードの先に重い制作があるとき
「バイブコーディングならGPUはいらない」という理解は、半分正しく、半分は注意が必要です。
Claude CodeやCodexなどのクラウドAIにコードを書かせるだけなら、高性能GPUの優先度は低くなります。
しかし、作ったサービスのためにPhotoshopで画像を加工する、Premiere Proで動画を作る、Blenderで3DCGを制作するといった工程まで自分で担当するなら、GPUへの投資価値は高くなります。
AIのためだけにGPUを買う必要はない。
しかし、AIによって人間側の制作処理まで軽くなるわけではない。
この切り分けが、バイブコーダーのPC選びでは重要です。
ローカルLLM・生成AIまで動かすなら、別の基準で考える
ここまでの話は、Claude Code、Codex、Cursorなど、クラウドAIを中心に利用することを前提としています。
自分のPC上でローカルLLMを動かしたり、Stable Diffusionや動画生成AIを本格的に利用したりする場合は、PC選びの基準が変わります。
その場合はGPU性能だけでなく、VRAM容量そのものが重要になるため、バイブコーディング用PCとは分けて考えた方が整理しやすくなります。