2026年7月、GeForce RTX 50シリーズの供給量が、7月下旬からさらに縮小する可能性があると報じられました。
RTX 5070やRTX 5080では、卸売段階ですでに供給が途切れているとの情報もあり、今後、国内でも在庫減少や価格上昇が起きるのではないかと心配している人もいるでしょう。
一方で、今回の情報はNVIDIAによる公式発表ではありません。中国のサプライチェーン情報を扱う博板堂を情報源としたリークであり、国内で直ちにRTX 50シリーズが買えなくなると決まったわけではありません。報道元のGAZLOGも、情報の総合評価を64%としています。(GAZLOG)
では、RTX 50シリーズ搭載PCの購入を検討している人は、値上がりする前に急いで買うべきなのでしょうか。それとも、価格が落ち着くまで待つべきなのでしょうか。
CORE SPECでは、現時点の状況を次のように判断します。
2026年7月24日時点の最新状況
現時点では、国内で全面的な品切れや極端な価格高騰は報じられていません。
CORE SPECの結論
国内で全面的な品薄が起きると断定できる段階ではなく、慌てて購入する必要はありません。
ただし、2026年内にRTX 5060 Ti 16GB、RTX 5070 Ti、RTX 5080搭載PCを購入する予定があり、希望する構成が現在セール対象になっているなら、さらなる値下がりだけを期待して待ち続けるメリットは小さくなっています。
RTX 50シリーズの供給減少が報じられた
GAZLOGが2026年7月23日に掲載した記事によると、7月下旬から各メーカーへのRTX 50シリーズの供給量がさらに絞られ、7月中旬までと比べても市場に流れる数量が少なくなる可能性があるとされています。
特にRTX 5070とRTX 5080は、卸売側ですでに供給が途切れた状態にあり、主力モデルであるRTX 5060 TiとRTX 5060についても供給量が非常に少ないとの情報です。(GAZLOG)
ただし、これはNVIDIAが公表した生産計画ではありません。
供給が減少する理由についても明らかになっておらず、現時点では海外流通関係者から出た情報として慎重に扱う必要があります。
「RTX 50シリーズの生産が終了する」「もうすぐ国内在庫がなくなる」と断定できる状況ではありません。
供給減少がすぐに品切れとして見えない理由
GPUの供給がメーカーや卸売段階で減少しても、国内販売店やBTOメーカーには、すでに仕入れた在庫が残っています。
そのため、供給減少の影響は、すぐに全国的な品切れとして現れるとは限りません。
一般的には、次のような順番で変化が表面化すると考えられます。
- 安価なモデルやセール対象モデルが完売する
- 選択できるGPUメーカーや構成が減る
- 値引き額が縮小する
- 同等構成の販売価格が上がる
- 納期が長くなる
GAZLOGも、販売店が現在保有している在庫がなくなった後、補充量が少なければ、取扱店舗の減少や最安価格の上昇として遅れて影響が現れる可能性を指摘しています。国内価格や在庫に反映されるまでには、数週間以上の時間差が生じるとの見方です。(GAZLOG)
したがって、今見るべきなのは「すべてのRTX 50シリーズが売り切れているか」ではありません。
希望するGPUを搭載したBTOパソコンについて、
- 安価な構成が残っているか
- セール対象になっているか
- 納期が延びていないか
- メモリやストレージを希望どおり選べるか
を確認することが重要です。
BTOパソコンでは「値上げ」より先に構成が変わることがある
GPU単体を購入する場合は、最安価格や取扱店舗数の変化を比較的確認しやすいでしょう。
一方、BTOパソコンでは、GPUの仕入れ価格が上昇しても、メーカーがすぐに販売価格を引き上げるとは限りません。
先に起きる可能性があるのは、次のような変化です。
- セール対象モデルの販売終了
- 台数限定モデルの完売
- 安価なケースやCPUとの組み合わせの終了
- GPUメーカー指定不可への変更
- 上位CPUを搭載した高額構成への一本化
- カスタマイズ納期の長期化
表示価格が大きく変わっていなくても、以前より安価な構成を選べなくなれば、購入者にとっては実質的な値上がりです。
特にBTOパソコンでは、GPU単体の価格だけでなく、PC全体の構成と総額を見る必要があります。
特に在庫を確認したいRTX 50シリーズ
RTX 5060 Ti 16GB
RTX 5060 Tiには、VRAM 8GBモデルと16GBモデルがあります。NVIDIAの公式仕様でも、RTX 5060 Tiは16GBと8GBの2種類が用意されています。(NVIDIA)
生成AIや高解像度の映像制作を考える場合、同じRTX 5060 Tiでも、8GB版と16GB版では使い勝手が大きく異なります。
供給が減少した場合に注意したいのは、「RTX 5060 Ti搭載PCは販売されているが、16GBモデルを選べない」という状況です。
単にGPU名だけを見るのではなく、必ずVRAM容量まで確認してください。
RTX 5070
RTX 5070は、価格と処理性能のバランスを取りやすいモデルです。一方、標準メモリ容量は12GBで、16GBを搭載するRTX 5060 TiやRTX 5070 Tiとは性格が異なります。(NVIDIA)
ゲーム性能や一般的な動画編集ではRTX 5070が有力ですが、ローカル生成AIなどVRAM容量を重視する用途では、RTX 5060 Ti 16GBの方が適する場合もあります。
RTX 5070の在庫があるからという理由だけで選ぶのではなく、用途に必要なVRAM容量を確認しましょう。
RTX 5070 Ti
RTX 5070 Tiは、RTX 5070より高い処理性能と16GBのGDDR7メモリを備えています。(NVIDIA)
生成AI、動画編集、3DCG、TouchDesignerなどを幅広く扱いながら、RTX 5080やRTX 5090ほど予算を上げたくない人にとって、バランスのよい選択肢です。
その分、RTX 5060 Ti 16GBやRTX 5070より販売台数が限られやすく、供給が絞られた場合には、安価なBTO構成から先に選択肢が減る可能性があります。
2026年内に購入する予定がある人は、価格だけでなく、希望するメモリ容量、ストレージ、電源、冷却構成を選べるかも確認してください。
RTX 5080
RTX 5080は16GBのGDDR7メモリを搭載し、本格的な映像制作、3DCG、ゲーム、生成AIなどに対応するハイエンドGPUです。(NVIDIA)
RTX 5080搭載PCはもともとの販売価格が高いため、数万円の価格差でも購入判断に大きく影響します。
供給が減少した場合、RTX 5080そのものが完全に品切れになる前に、比較的安価なCPUや標準的なケースを組み合わせたモデルが終了し、高額構成だけが残る可能性があります。
仕事で使用する予定があり、すでに予算と必要構成が決まっている場合は、価格下落だけを理由に長期間待つより、条件のよいモデルがある段階で購入する方が合理的です。
RTX 50 SUPERを待つべきか
現行のRTX 50シリーズを購入せず、VRAM容量を増やしたRTX 50 SUPERシリーズを待っている人もいるでしょう。
しかし、SUPERシリーズについても、発売時期を確定できる状況ではありません。
2026年7月には、一部のボードメーカーで製品化の準備が進んでいるものの、3GBのGDDR7メモリチップが高騰しているため、出荷が保留されているとの情報が報じられました。
報道によると、3GBのGDDR7チップは、現行モデルなどで使われる2GB品の2〜3倍の価格に達していると報じられており、想定価格での製品化を難しくしている可能性があります。(Tom's Hardware)
この情報もNVIDIAの正式発表ではありませんが、少なくとも、
現行モデルの供給が減少すれば、すぐにSUPERシリーズが発売されて価格も下がる
と期待できる状況ではなさそうです。
SUPERシリーズが発売されたとしても、メモリコストが高いままであれば、現行モデルより大幅に高い価格になる可能性もあります。
そのため、「SUPERを待てば必ず安く、VRAMの多いGPUを購入できる」とは考えない方がよいでしょう。
今買う判断が合理的な人
次の条件に当てはまる場合は、現在販売されているモデルの中から購入を検討してよいでしょう。
- 2026年内に仕事や制作で新しいPCが必要
- 現在のPCで処理速度やVRAM不足に困っている
- RTX 5060 Ti 16GBまたはRTX 5070 Tiを狙っている
- 希望する構成が現在セール対象になっている
- 購入予算と必要スペックがすでに決まっている
- 納期の遅れが仕事や制作に影響する
- 数万円の値下がりより、早く使い始める価値の方が大きい
特に仕事で使用するPCは、最安値だけで判断するものではありません。
新しいPCによって制作時間を短縮できるなら、数カ月待つことによる機会損失も含めて考える必要があります。
まだ待ってもよい人
一方、次のような人は、今回の報道だけを理由に急いで購入する必要はありません。
- 現在のPCで特に困っていない
- 2026年内に購入する必要がない
- 希望する価格まで下がらなければ購入しない
- 用途や必要なVRAM容量が決まっていない
- RadeonなどGeForce以外のGPUも候補にできる
- SUPERシリーズや次世代製品まで長期間待てる
- NVIDIAやメーカーからの公式情報を確認してから判断したい
供給減少は、あくまでも現時点ではリーク情報です。
「品薄になるかもしれない」という不安だけで、用途に合わない高額なPCを購入する必要はありません。
購入前に確認したい4つのポイント
RTX 50シリーズ搭載PCを検討する場合は、次の4点を確認しましょう。
1. GPU名だけでなくVRAM容量を見る
RTX 5060 Tiには8GB版と16GB版があります。
生成AIや高解像度制作が目的なら、GPU名だけでなくVRAM容量まで確認してください。
2. セール価格ではなくPC全体の構成を見る
価格が安くても、メモリ容量、SSD容量、電源、冷却性能が不足していれば、購入後に追加費用がかかります。
同じGPUを搭載したPCでも、長時間の制作やレンダリングへの適性は異なります。
3. 納期を確認する
「販売中」と表示されていても、即納モデルと受注生産モデルでは納期が異なります。
仕事で使用する場合は、価格と同じくらい納期が重要です。
4. 安価な在庫が残っているかを見る
供給減少の影響は、全面的な品切れより先に、安価な構成の終了として現れる可能性があります。
過去の最安価格だけを見るのではなく、現在購入できる構成の中で比較してください。
まとめ:慌てる必要はないが、値下がり待ちだけで先送りしない
RTX 50シリーズについて、2026年7月下旬から供給量がさらに減少する可能性が報じられています。
ただし、今回の情報はNVIDIAの公式発表ではなく、国内で直ちに全面的な品切れが起きると断定できるものではありません。
現時点で必要以上に慌てる必要はないでしょう。
一方で、供給減少が長期化すれば、安価な在庫の完売、セールの縮小、BTO構成の減少、納期の長期化などが起きる可能性があります。
また、RTX 50 SUPERシリーズについても、メモリ価格の高騰によって発売時期や販売価格が不透明な状況です。
2026年内にPCが必要で、希望するGPU、構成、価格がすでにそろっている人は、さらなる値下がりだけを期待して購入を先送りする必要はありません。
反対に、現在のPCで困っておらず、用途も決まっていない人は、今回の報道だけを理由に急いで購入しなくてもよいでしょう。
重要なのは「品薄になるかどうか」を予想することではなく、
自分の用途に必要なPCを、納得できる価格と構成で購入できるか
を判断することです。
RTX 50シリーズ搭載BTOパソコンを用途別に比較する
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※価格、在庫、構成、納期は変動します。購入前に各メーカーの公式サイトで最新情報をご確認ください。
※本記事は2026年7月24日時点で確認できる情報をもとに作成しています。供給減少およびRTX 50 SUPERシリーズに関する情報には、NVIDIAが正式発表していない内容が含まれます。