LEARN TO BECOME #02 — 転職

AIスキルを身につけた。でも、転職でどう評価される? 採用担当者に伝わる成果物から、学ぶことを逆算する。

公開: 2026.10.14 | 更新: 2026.10.14広告・PR

これまでの実務経験とAIスキルをどう掛け合わせ、採用担当者が判断できるポートフォリオとして示すか。目指すキャリアの方向性から必要な成果物と学習環境を判断するページです。

夕暮れのワークスペースで、業務フローの設計ノートとモニター上の構成図を照らし合わせるビジネスパーソン
画像はイメージです。

💡 先に結論:AIを使えることより、何を改善できるか。

転職を考えるとき、AIスキルをゼロから新しい専門分野として学ぶべきだと思うかもしれません。もちろん、AIエンジニアなどの技術職を目指す場合には、プログラミングやデータ処理、システム開発などの専門的な学習が重要です。

しかし、AIを活用する仕事はエンジニアだけのものではありません。営業、マーケティング、人事、経理、企画、デザイン、制作進行。これまでの仕事を理解している人が、AIを使って課題の解決方法を変えることにも価値があります。

前職で培った専門性 × AIを使った実践力

この掛け合わせを、自分のキャリアを考える出発点にしてみましょう。

AIを学べば、転職に有利になるのだろうか。

ChatGPTを使える。Claude Codeでアプリを作れる。Pythonを勉強した。生成AIの講座を修了した。新しいスキルを身につけることは、自分の可能性を広げます。

しかし、それだけで転職が決まるわけではありません。企業が知りたいのは、どのツールを使えるかだけではなく、そのスキルを使ってどんな課題を解決できるのかということです。

これまでの経験にAIを掛け合わせ、解決できる課題を増やす。そして、その能力を採用担当者が判断できる成果物として示す。この記事では、AIを学んで転職を目指す人に向けて、必要なスキル、ポートフォリオ、学習環境の選び方を整理します。

※免責事項:本記事は転職や採用、年収向上を保証するものではありません。求められる能力は職種、企業、経験によって異なります。

LEARN TO BECOME 現在閲覧中
02 / 05|転職

採用担当者に伝わる実績をつくる。

1. AIを学んだ人が目指せるキャリアは、大きく3つ

最初に決めたいのは、どの方向へ進むかです。経済産業省・IPAの「デジタルスキル標準(DSS)」でも、すべてのビジネスパーソンに求められるリテラシーと、現場やシステムを推進・実装する専門人材のスキルは区別して整理されています(2026年10月確認)。自分が目指すキャリアがどの領域に当たるかで、作るべき成果物も変わります。

※横にスクロールしてご覧いただけます。

方向性 求められる力の例 作るとよい成果物
既存職種をAIで拡張 業務理解、AI活用、改善設計 業務改善レポート、AIワークフロー
AI活用を推進する職種へ移る 課題定義、要件整理、運用設計 AI導入企画書、業務支援ツール
技術職への転向を目指す Python、API、Git、データ処理、テスト 動作するアプリ、コード、技術ドキュメント

例えば営業経験者なら、顧客対応や提案作成を支援する仕組みを設計することが、既存経験を生かしたポートフォリオになるかもしれません。

一方、AIエンジニアを目指すなら、同じ仕組みでも、コードの品質、データ処理、例外処理、セキュリティなどを説明する必要があります。同じAIアプリでも、目指す仕事によって評価されるポイントは異なります。

技術職への転向を考えている場合は、CORE SPECの「生成AIエンジニア学習ロードマップ」で技術要件を確認してください。また、映像・3DCG・デザインなどクリエイター職への転職とポートフォリオ制作環境の考え方は「クリエイター転職に必要なPCとポートフォリオ制作」で整理しています。

2. 採用担当者に伝わるポートフォリオとは何か

ポートフォリオというと、完成したWebサイトやアプリを見せるものだと考えがちです。しかし、完成画面だけでは、本人が何を担当し、どんな判断をしたのか分かりません。

AIがコードやデザインを生成できるようになった今だからこそ、制作過程を説明することが重要です。評価材料となるのは、例えば次の5つです。

POINT 01

課題設定

なぜ、その仕組みが必要だったのか。どんな利用者の問題を解決するのか。

POINT 02

設計

どこにAIを使い、どこを人間が確認するのか。どのような手順で動作するのか。

POINT 03

実装

実際に動くものを作れているか。使った技術と本人の担当範囲を説明できるか。

POINT 04

検証

期待した通りに動くか。失敗する条件を把握しているか。

POINT 05

改善

テストやフィードバックを受けて、何を変更したか。

採用されるために、必ずしも巨大なアプリを作る必要はありません。小さくても、目的・設計・結果・限界が明確な成果物には、説明可能な価値があります。

3. 未経験から作れるポートフォリオの具体例

これまでの職種経験とAIを組み合わせた学習課題の例を3つ挙げます。

EXAMPLE A

例A|営業・企画職:提案準備を支援するAIワークフロー

想定課題顧客ごとに提案資料を準備する際、情報収集と論点整理に時間がかかる。
成果物公開情報や架空の顧客データをもとに、調査項目の整理、提案構成案、確認事項を出力するワークフロー。
学習することプロンプト設計、情報源の確認、Difyなどのワークフロー構築、出力品質の評価。
見せるもの画面、入力例、出力例、誤りが発生する条件、改善履歴。
EXAMPLE B

例B|人事・管理部門:社内FAQの試作

想定課題繰り返し発生する問い合わせへの対応負荷を減らしたい。
成果物公開可能な架空の就業規則やFAQを使った検索支援アプリ。
学習することRAGの基礎、文書の構造化、権限の考え方、回答根拠の表示、誤回答の検証。
見せるもの質問テスト、回答できないケース、誤回答の修正手順、運用上の注意点。
EXAMPLE C

例C|マーケティング職:レポート作成の支援ツール

想定課題複数のCSVから毎回同じ集計やレポート作成を行っている。
成果物架空のアクセスデータを読み込み、指標の変化を可視化し、確認すべき点を整理するツール。
学習することCSV、表計算、データ処理、可視化、AIによる説明文生成の検証。
見せるもの元データ、集計処理、作成したレポート、誤差や例外値への対応。

これらは学習課題の例であり、実在する企業の業務改善実績ではありません。実務データを利用する場合は、勤務先の許可と秘密保持義務を確認してください。

4. ポートフォリオの説明テンプレート

成果物を作ったら、次の項目を1枚の説明資料にまとめてみましょう。

※横にスクロールしてご覧いただけます。

項目 記載する内容
1. 課題誰が何に困っていたか
2. 目的何を改善したかったか
3. 対象ユーザー誰が利用するものか
4. 自分の担当自分が設計・実装・検証した範囲
5. 使用技術AI、API、ツール、言語など
6. 処理の流れ入力から出力までの構成
7. 検証結果実測した結果、またはテスト内容
8. 制約と課題動かない条件、品質・安全面の問題
9. 改善履歴何を修正し、どう変化したか
10. 次の展開実用化するなら何が必要か

数値を示す場合は、実際に測定した値だけを使用します。架空のデータによるデモなら、そのことを明記します。GitHubなどで公開する場合は、秘密情報、APIキー、個人情報、著作権のある素材を含めないようにしてください。

5. 転職から逆算する4ステップ学習ロードマップ

STEP 1

求人から必要な能力を調べる

最初にスクールを探すのではなく、目指す職種の求人票を複数確認します。共通して求められるスキル、実務経験、成果物、業務知識を分類しましょう。AI活用職なのか、AIを開発する技術職なのかを分けることが重要です。

STEP 2

作る成果物を1つ決める

求人要件とこれまでの経験を組み合わせ、解決できる課題を1つ選びます。初期段階では、小さな仕組みで十分です。

STEP 3

不足している部分を学び、完成させる

AIツールの操作だけでなく、データの扱い方、システムの仕組み、検証方法などを学びます。分からない技術が出てきたら、その時点で必要な学習方法を選びます。

STEP 4

説明資料を作り、第三者に伝える

成果物が動くだけで終わらせず、背景と判断を説明できるようにします。可能であれば、第三者からフィードバックを受け、資料と成果物を改善します。

この4ステップは一度で終わりではありません。実際の求人や面接で求められる能力を確認しながら、学習対象を見直していきます。

6. 独学で進むか、スクールを利用するか

※横にスクロールしてご覧いただけます。

学習方法 向いているケース 主な注意点
公式ドキュメント・無料教材 目標が明確で、自分で調べられる 学習範囲が広がりやすい
月額型のAI学習 複数の職種・ツールを試したい 自分で学習計画を管理する必要がある
個別伴走型スクール エラー解決や成果物への助言が必要 費用と学習時間の確認が必要
専門技術スクール 特定の職種・技術を深く学びたい 目指す求人との適合確認が必要

DMM 生成AI CAMPでは、幅広い職種別・ツール別の学習内容を比較できます。SAMURAI ENGINEERでは、個別指導やオリジナル成果物を重視した学習方法を検討できます。

ただし、受講を終えることと、転職に成功することは別です。スクールを選ぶ際には、目指す職種、作りたいポートフォリオ、学習期間、支援内容を事前に確認しましょう。給付金や補助制度についても、講座・本人・雇用状況などによって適用条件が異なります(詳細は「AIスクールで使える補助金・給付金の解説」を参照)。

複数の職種・ツールを比較しながら学びたい人へPR

職種別・開発系の複数コースから、必要な学習範囲を確認する

DMM 生成AI CAMPの学び放題では、マーケティング・営業などの職種別コースから、Dify・Claude Code・生成AIエンジニアまで複数の講座を横断して学べます。含まれるカリキュラムやサポート範囲は公式サイトで確認できます。

DMM 生成AI CAMPのコース一覧を公式で確認する料金プランとサポート範囲も公式で確認できます

※DMM 生成AI CAMP公式サイトへ移動します。料金・講座内容・サポート条件は変更される場合があります。申込み前に公式サイトで最新情報をご確認ください。

個別伴走でオリジナル成果物を形にしたい人へPR

専属講師のマンツーマン指導で、ポートフォリオ制作を進める

SAMURAI ENGINEERでは、目指すキャリアや作りたい成果物に合わせたマンツーマン指導を受けられます。コースごとの学習内容、キャリアサポートの範囲、給付金の対象条件は無料カウンセリングで確認できます。

SAMURAI ENGINEERの無料カウンセリングを確認する作りたい成果物とコースの適合性をオンラインで相談

※SAMURAI ENGINEER公式サイトへ移動します。無料カウンセリングの予約は公式サイト上で行います。

7. 資格は転職に必要か

資格は、AIやデータの基礎知識を整理する手段になります。企業によっては、募集要件や人材育成制度で資格を評価する場合もあります。

一方、資格だけで実装力や課題解決力のすべてを証明することはできません。どの資格を学ぶべきかは、希望する職種や求人要件から判断しましょう。

詳しくは、CORE SPECの「AI資格の目的別比較記事(G検定・生成AIパスポート・E資格)」と、「なぜ企業は社員にAI資格を求め始めたのか」を解説した記事で整理しています。

8. AI転職で注意したいこと

AIを利用した成果物では、本人の貢献範囲を明確にする必要があります。また、生成AIが出力したコードや文章は、そのままで正しいとは限りません。自分で検証していない内容を、実装できるスキルとして説明することは避けましょう。

特に、次のような点は確認が必要です。

ポートフォリオ提出前の確認ポイント
  • 動作しない条件や誤回答を把握しているか
  • 顧客情報や勤務先の機密情報を使っていないか
  • 使用した素材やコードの権利を確認しているか
  • 自分が理解していない処理を説明できるか

ポートフォリオの価値は完成画面だけでなく、そこに至る判断と検証の積み重ねにあります。

CONCLUSION

まとめ|「AIを学びました」から「これを実現しました」へ。

転職のためにAIを学ぶなら、最初に必要なのはスクールを決めることではありません。目指す仕事を知り、解決したい課題を決め、そのための成果物を作ることです。

その過程で必要な知識が明確になり、独学で進める部分と、支援を受けるべき部分が分かれてきます。

AIを学ぶことそのものをゴールにしない。

これまでの経験とAIを掛け合わせ、何を実現できる人なのかを示す。

そこから、次のキャリアを考えてみましょう。

よくある質問

AI未経験でも転職を目指せますか? +

可能性はありますが、目指す職種によって必要な経験や技術は異なります。まず求人要件を調べ、自分の経験を生かせる職種と不足しているスキルを整理してください。

ポートフォリオはGitHubで公開する必要がありますか? +

必須ではありません。技術職ではコードの確認が評価材料になる場合がありますが、ビジネス職なら企画書、デモ動画、改善レポートなどが適していることもあります。公開範囲と情報管理にも注意してください。

AI資格と実践的な成果物、どちらを優先すべきですか? +

求人で資格が指定されている場合を除けば、まず目指す業務に必要な能力を整理することをおすすめします。資格と成果物は対立するものではなく、役割が異なります。

スクールに通えば転職できますか? +

採用は保証されません。スクールの役割は、必要なスキルの習得や成果物制作を支援することです。受講前に就職支援の範囲や適用条件を確認してください。

この記事をシェアする

𝕏 Xでシェア f Share ● LINE