COLUMN — PC環境・スペック比較

PCIe 4.0 vs PCIe 5.0 SSD
Gen5は本当に必要?速度・発熱・価格・用途で比較【2026年】

公開: 2026.08.29 | 更新: 2026.08.29 広告・PR

M.2 NVMe SSDを選んでいると、PCIe Gen4とGen5のどちらを買うべきか迷うことがあります。スペック表の数字だけでなく、実環境での必要性を徹底検証します。

PCIe 4.0 vs PCIe 5.0 SSD|Gen4とGen5の性能・発熱・用途比較
※画像はイメージです。実際の製品・構成とは異なる場合があります。

スペック表を見ると、Gen4 SSDの最大読み込み速度は7,000MB/s台。対してGen5 SSDでは14,000MB/sを超える製品もあります。

数字だけなら、Gen5を選んだ方がよさそうに見えます。

しかし、SSDは最大転送速度が2倍になれば、PC全体が2倍速くなるわけではありません。

Windowsの起動、ゲーム、生成AI、動画編集。用途によってはGen4とGen5の差を感じにくい一方、大容量データを頻繁に移動する環境ではGen5の帯域が意味を持ちます。

結論から言えば、2026年現在、多くの人にはPCIe Gen4の上位SSDで十分です。

Gen5を選ぶべきなのは、「新しい規格だから」ではなく、Gen5の帯域を実際に使えるワークロードがある人です。

この記事では、PCIe Gen4とGen5 SSDを、速度・発熱・価格・生成AI・動画編集・ゲームなどの用途から比較します。

30秒でわかる結論

結論:多くの人はGen4で十分。Gen5は巨大データ転送特化

  • 多くの人(PCIe Gen4で十分):最大7,000MB/s台の上位Gen4 SSDなら、OS、ゲーム、生成AI、動画編集まで幅広く対応できます。
  • Gen5を検討したい人(巨大なデータを頻繁に転送する人):大容量動画ファイルを頻繁にコピーする、高速SSD同士で大量データを移動する、大規模なデータセットを扱う、ストレージ性能そのものが作業時間に直結する、PCIe Gen5環境の性能を最大限引き出したい人向けです。
  • 迷ったら:Gen4の2TBをメインSSDにして、必要なら4TBを追加する。これが2026年時点でも、性能・容量・発熱・コストのバランスを取りやすい構成です。

PCIe Gen4とGen5 SSDの違い

まず、規格そのものの違いを整理します。

PCI-SIGによるPCI Expressの仕様では、PCIe 4.0は1レーンあたり16.0GT/s、PCIe 5.0は32.0GT/sです。つまりPCIe 5.0は、PCIe 4.0の2倍の転送レートを持っています。

M.2 NVMe SSDでは通常PCIe x4接続を使うため、この帯域拡大によってGen5 SSDはGen4の速度上限を超えられるようになりました。

実製品を見ると、

と、シーケンシャル読み込み性能ではほぼ2倍の差があります。

比較項目 PCIe Gen4 SSD PCIe Gen5 SSD
最大速度の目安 約7,000MB/s台 約10,000〜14,000MB/s台
発熱 比較的扱いやすい 高くなりやすい
冷却 マザーボード標準ヒートシンクでも対応しやすい 大型ヒートシンク・積極冷却を推奨
価格帯 こなれている 高価になりやすい
一般用途 十分高速 オーバースペックになりやすい
大容量転送 高速 強みが出やすい
おすすめ度 多くのユーザー向け 用途限定・エンスージアスト向け

重要なのは、インターフェースの帯域が2倍になったことと、PCの体感性能が2倍になることは別という点です。

Gen5 SSDにすると何が速くなる?

大容量ファイルのコピー

Gen5の違いが最も分かりやすいのが、大容量ファイルのシーケンシャル転送です。

たとえば、

などを、高速なストレージ間で移動する場合です。

転送元と転送先の両方が十分高速であれば、Gen5の広い帯域を活用できます。

逆に、コピー先がHDD、NAS、USB SSDなどであれば、そちらがボトルネックになるため、Gen5 SSDだけ高速化しても効果は限定的です。

Windowsやアプリの起動

Windows起動や一般的なアプリ起動では、最大シーケンシャル速度だけが性能を決めるわけではありません。

実際のPC操作では、

など、複数の処理が発生します。

そのため、7,000MB/sのGen4 SSDから14,000MB/sのGen5 SSDへ交換したからといって、Windowsやアプリが2倍速く起動するわけではありません。

日常的な操作を高速化する目的だけなら、Gen4上位SSDでも十分なケースが多いでしょう。

ゲームならGen4とGen5のどちら?

基本はGen4で十分

PCゲーム用途では、Gen5 SSDを最優先する必要性は高くありません。

ゲームのロード時間は、SSD、CPU、圧縮データの展開、ゲームエンジン、GPUなど複数要素で決まります。

MicrosoftのDirectStorageもNVMe SSDを要件としていますが、PCIe Gen5 SSDを必須とはしていません。したがって、「DirectStorage対応ゲームだからGen5が必要」というわけではありません。

ゲーム用PCなら、Gen5 SSDへ予算を増やすより、GPU、メモリ、SSD容量へ予算を回した方がPC全体として有効なケースもあります。

【ゲーム用途の結論】

高性能なGen4 2TBを基本にする。これがもっとも選びやすく費用対効果の高い構成です。

生成AI・Stable DiffusionならGen5は必要?

基本的にはGen4で十分

生成AIでは大量のモデルデータを読み込みます。Stable DiffusionやComfyUIを使っていると、Checkpoint、LoRA、ControlNet、VAEなどが増え、SSD容量を大量に使うようになります。

しかし、画像を1枚生成するたびにSSDの最大シーケンシャル帯域を使い続けるわけではありません。モデルをGPUのVRAMやシステムメモリへロードした後は、生成速度そのものはGPU性能の影響を大きく受けます。

そのため生成AI環境では、Gen4からGen5へ上げることより、十分な容量を確保することの方が重要になりやすいと考えます。

たとえば、

という構成の方が、Gen5 2TBだけを導入するより実用的な場合があります。

ローカルLLMならGen5は必要?

ローカルLLMでも考え方は似ています。

70Bや120Bクラスを含むモデルを複数保存すると、ストレージ使用量は大きくなります。しかし、LLMの推論速度そのものは主に、GPU、VRAM容量、メモリ帯域、CPU / RAMへのオフロードなどによって左右されます。

SSDは主に、「モデルを保存し、ロードする場所」です。

モデルを頻繁に入れ替える環境では高速SSDの恩恵がありますが、Gen4上位でもすでにかなり高速です。そのためローカルLLMでも、Gen5へ上げるより4TBを確保する方を優先したいケースが多いでしょう。

動画編集ならGen5は意味がある?

ここは用途によって評価が変わります。

一般的な4K編集

一般的な4K動画編集であれば、Gen4 SSDでも十分高速です。Premiere Pro、DaVinci Resolve、After Effectsなどを使う場合でも、すべての処理がSSD帯域だけで決まるわけではありません。GPU、CPU、メモリ、コーデックなども影響します。

Gen5が活きやすい動画環境

一方、

などではGen5を検討する意味があります。特に、「SSDへコピーする時間そのものが仕事時間になっている」のであれば、Gen5の帯域が価値になります。ここが、ゲームや一般用途との大きな違いです。

Gen5 SSD最大の注意点は発熱

Gen5 SSDを選ぶとき、速度と同じくらい重要なのが冷却です。

Gen5 SSDは高性能化によって発熱も大きくなりやすく、十分に冷却できないとサーマルスロットリングによって性能が低下する場合があります。

たとえばCrucial T705にはヒートシンク付きモデルが用意されており、メーカー自身も冷却を重視した設計を採用しています。

そのためGen5では、

まで確認する必要があります。

つまり、Gen5はSSDだけ買えば終わりではありません。PC環境全体で熱を処理できるかまで考える必要があります。

Gen5対応マザーボードならGen5 SSDを使うべき?

いいえ。必ずしもそうではありません。

Gen5対応M.2スロットには、Gen4 SSDも使用できます。Gen4 SSDはGen4の速度で動作するため、Gen5スロットをGen4 SSDに使うのは無駄ということではありません。

むしろ、「将来的にGen5 SSDへ交換できる余地を残しながら、今はコストパフォーマンスの高いGen4を使う」という選択も極めて合理的です。

Gen4スロットにGen5 SSDを挿したらどうなる?

PCIeは後方互換性を持つため、基本的にはGen5 SSDをGen4対応スロットでも利用できます。ただし、通信速度はGen4側の帯域(約7,000MB/s台)に制限されます。

つまり、高価なGen5 SSDを買ってもGen5本来の速度は出ません。

Gen5 SSDを選ぶ場合は、CPU、マザーボード、使用するM.2スロットがGen5 x4に対応しているか確認してください。またマザーボードによっては、M.2スロットの使用によってGPUやほかのPCIeスロットとのレーン構成が変化する場合があります。マザーボード拡張性ガイドなどを参照し、事前に確認しておくことをおすすめします。

Gen4とGen5は価格だけで比較しない

Gen5 SSDの価格が下がってGen4との差が小さくなれば、Gen5を選びやすくなります。ただし比較したいのはSSD本体価格だけではありません。

Gen5では、ヒートシンク、マザーボード対応、エアフロー、容量まで含めて判断する必要があります。

たとえば同じ予算で、「Gen5 2TB」「Gen4 4TB」 を選べるなら、AIモデルや動画素材を大量に扱う人には4TBの方が実用価値が高いこともあります。

スペックではGen5。実際の作業環境ではGen4 4TB。
この逆転が起こるのがSSD選びの面白いところです。

用途別|Gen4とGen5のおすすめ

用途 おすすめ規格 選定理由
Windows・一般用途 Gen4 すでに十分高速で体感差がほぼない
PCゲーム Gen4 Gen5を最優先する必要性が低く、容量重視が吉
Stable Diffusion / ComfyUI Gen4 速度よりモデル保存容量(4TB)を優先しやすい
ローカルLLM Gen4中心 推論性能は主にGPU・メモリ帯域等に左右され、SSDは保存容量の確保が重要
一般的な4K動画編集 Gen4 十分な帯域がありコストパフォーマンスが高い
RAW・大容量動画制作 Gen5も検討 大容量転送で帯域をフルに使いやすい
大規模データセット Gen5も検討 シーケンシャル転送の高速化が直結する
ベンチマーク・最先端PC Gen5 Gen5環境そのもののポテンシャルを活かせる

では、どのSSDを選べばいい?

Gen4かGen5かが決まったら、次は具体的なSSD製品を選びます。

CORE SPECでは、内蔵M.2 NVMe SSDを用途に応じて次の5つに分類・厳選しています。

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Samsung 990 PRO、Crucial T500、Lexar NM790、Crucial T705など、2TB・4TBの主要SSDを用途・価格・耐久性(TBW)から徹底比較しています。

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まとめ|Gen5を選ぶ理由がなければ、Gen4でいい

PCIe Gen5 SSDは、Gen4 SSDの約2倍に達するインターフェース帯域を使い、14,000MB/sを超える速度を実現できるようになりました。これは大きな技術進歩です。

しかし、速いSSDと、自分に必要なSSDは同じではありません。

Windows、ゲーム、Stable Diffusion、ローカルLLM、一般的な動画編集なら、高性能なGen4 SSDでも十分対応できます。

一方、

が日常的なワークロードなら、Gen5を選ぶ意味があります。

迷ったときは、「Gen5の速度を使う用途があるか?」 と考えてください。

答えが明確にYESならGen5。そうでなければ、Gen4の2TBまたは4TBへ予算を使う。それが、2026年のSSD選びでは合理的です。



よくある質問

PCIe Gen5 SSDにするとPCは2倍速くなりますか? +
なりません。PCIe 5.0はPCIe 4.0に対してインターフェース帯域が約2倍になりますが、PC全体の処理速度はCPU、GPU、メモリ、アプリなど複数の要素で決まります。Gen5の差が出やすいのは、大容量データのシーケンシャル転送などです。
ゲーム用SSDならGen5を買うべきですか? +
基本的にはGen4上位SSDから検討すれば十分です。Gen5へ予算を追加するより、SSD容量やGPUなどへ予算を回した方が有効な場合があります。
生成AIならGen5の方が生成速度は速くなりますか? +
通常、画像やLLMの生成・推論速度を大きく左右するのはGPUやVRAMです。SSDはモデルのロードや保存には影響しますが、Gen4からGen5へ変更しただけで生成速度そのものが2倍になるわけではありません。
Gen5 SSDにヒートシンクは必要ですか? +
高性能なGen5 SSDでは積極的な冷却を推奨します。SSD付属またはマザーボード付属のヒートシンクを利用し、ケース内のエアフローも確認してください。
Gen5対応スロットにGen4 SSDを挿しても大丈夫ですか? +
基本的に問題ありません。Gen4 SSDはGen4の速度で動作します。将来Gen5へ交換する前提で、今はGen4を使うという選択も可能です。

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